世界一のビンテージな“綿糸”を作る「烏城(うじょう)物産」とは? その②

ジーンズの綿糸の烏城物産
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こんにちは、インディです。

前回からの続き。

世界一のビンテージな“綿糸”を作る「烏城(うじょう)物産」とは? その①

本日は、烏城物産にお伺いした際に、

代表の清水さんよりお伺いしたお話をシェアさせて頂きます。

尚、清水さんは「お恥ずかしい・・・」という理由でお顔はNGでしたが、

ジーパン大好き、自由で爽やかな雰囲気を感じさせる若々しい方でした。

烏城物産 清水代表

清水代表と烏城物産の成り立ち

ジーンズの綿糸の烏城物産

古着屋さんのように、、、リーバイスのヴィンテージが飾られている児島の烏城物産の会議室・・・。

デッドストックの大変貴重なモデルも惜しげもなく見せていただく清水代表は、とにかく昔からジーンズが大好き。

まだ沖縄が返還されて間もない頃、米軍の払い下げで出てくるジーンズを狙って、沖縄を周って買い集めていたほどだそうです。

烏城物産自体は元々は糸を作るのではなく「糸の商社」であり、清水代表のお父さんから事業を引き継いだもの。

その後、糸作りを始めるきっかけとなる転機が訪れます。

DENIME(ドゥニーム)立ち上げ前の、あの「H氏」からの依頼です。

DENIME(ドゥニーム)の立ち上げは、縫製糸づくりと共に。

当時、まさにドゥニームを立ち上げようとするH氏から、

当時のリーバイスと全く同じものを作りたいから

当時と全く同じ、経年変化をする縫製糸を作って欲しい。

という依頼を受け、「そんなら、当時のリーバイスの時代背景も考察し、全く同じものを作ったろう!」と、立ち上げ前のドゥニームの事務所の中でH氏と一緒に研究開発を行なったのが、この烏城物産の清水代表なのです。

1940年代のリーバイスの縫製糸は綿100%の糸で、染色技術も今ほどしっかりしていないので、独特の経年変化をします

つまり、この糸がないと、当時のリーバイスを再現することにはならない・・・

ドゥニーム立ち上げ時には、そんな綿糸がこの世に存在していませんでした。

H氏は、手に入れた膨大な数の貴重なビンテージに、ことごとくハサミを入れて切り刻み(笑)

その縫製糸を清水代表に渡し、それを元に清水代表が糸の工場、染料の工場を周り、試行錯誤して完成させました。

 

当時のH氏が書かれたドゥニームのための研究ノート・指示書をチラッと見せてもらいましたが、

まぁ・・・とにかく細かい!!びっくりしました。

ジーンズの綿糸の烏城物産

そして出来たのが、これ。

経年変化後の色まで緻密に計算された、綿100%の縫製糸。

パート①の記事でも書きましたが、全くイエローでもオレンジでもない色味。

H氏からも全く同じツッコミをされたそうです(笑) 全然違う色やんか?と。

でも、実際に同じものを作ったら、これだった、と清水さん。

ドゥニームはこの糸を使い、XXや66などのモデルを発表

その後、日本のジーンズ市場を席巻し、世界に広がる「ジャパンデニム」の礎を作った歴史はいうまでもありません。

ドゥニームは、ジャパンデニムのレベルを一つも二つも押し上げました。

そこを支えた一人が、烏城物産・清水さんであり、

現在のジャパンデニム市場の功労者の一人であると断言する所以です。

ビンテージの糸のメーカー=烏城物産が誕生

過去の膨大なビンテージを解体し、研究して作られた、このドゥニームのオリジナルの綿糸。

当然、莫大なお金と時間がかかっているわけですが、

「ドゥニームのジーパンに使うけど、その後烏城さんところでも売って、儲けたらええんちゃう?」

というH氏の太っ腹な提案があり、そこから糸を作って売る烏城物産が始まりました

今ではこれらの綿糸100%のビンテージを解析した糸だけでなく、コアヤーンなども含めて多数の糸を取り扱っています。

そして、それを数多くのジャパンデニムブランドが、今使っているのです。

ジーンズの綿糸の烏城物産

この糸見本には掲載されていない、メーカーさん向けのオリジナル糸も多数あるそうです。

烏城物産の糸が「リーバイス」になった日。

ジーンズの綿糸の烏城物産

清水代表が格別な思いだったと語るのは、烏城物産の糸がリーバイスジャパンの企画したビンテージラインのモデルに採用された時のことだそうです。

写真はそれを履き込んだものの写真で、まさに本物のヴィンテージと見間違うほどの出来になったと、ご本人も納得されておられました。

多くのヴィンテージを解体し、全く同じものを作ろうと研究に没頭し、開発した糸が、本物に採用されたというのは、何にも代えがたい最大の評価でしょう。

今ではリーバイスと共同で企画したピケ用の糸なども、烏城物産の定番糸として見本に掲載されてます。

あの「RRR(トリプルアール)」でも採用

ジーンズの綿糸の烏城物産

こちらは余談ですが、今や知る人ぞ知る「RRR(トリプルアール)」。

↓↓↓

『空中ジーンズ工場』(筑摩書房/1998年)

このジーンズの縫製糸も、烏城物産・清水さんが手がけられたそうです。

そのデッドストックも、清水さんは大事に保管されてて、大変嬉しそうに見せていただくことができました。

ジーンズの綿糸の烏城物産

私もデッドの状態では初めて見たモデルだったのですが、

まさに「サードウェーブジーンズ」の“アダムとイブ”のような存在。

今と比べると圧倒的に情報が少ない中でこのような素晴らしいモデルを作り上げたことに、驚きました。

余談:0番手の綿糸

以前、太さのある綿糸の代名詞となっている「0(ゼロ)番手」の綿糸に関して、記事を書きました。

実は、この0番手の綿糸を開発し、世に広めたのも、この烏城物産とフルカウントなのだそうです。

尚、これは以前のフルカウントの辻本さんのTwitterから。

なんと、漁網が原点だったとは・・・。

総括

いかがでしたでしょうか?

レプリカデニムの創世記から、今世界に評価されるジャパンデニムに至るまで、

烏城物産が作る綿糸がいかに重要な役割を担ってきたか、

ジーンズが好きな人の頭の片隅に、少しでも残るような記事になれば幸いです。

清水さんの言葉で印象的だったのは、私がジーンズ作りをしていることを聞き、

良いものを作りたいのであれば、工場の人、企画する人(作り手)が、ジーンズを楽しんどかなあかんよ

という言葉でした。

あぁ、私、大丈夫だ。と勇気付けられたものです(笑)

そして今回の訪問をし、清水代表のお話をお伺いし、

私が今進めているオリジナルジーンズに烏城物産の糸を選んで、本当によかったと思いましたよ。

 

本日もご一読、ありがとうございました。

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ABOUTこの記事をかいた人

Indy

お仕事の関係で海外在歴10年。ジャパンデニムにハマって20年。 ジーンズへの好奇心が日々増大し続ける30代後半、インディです。 普段は妻とともに、海外での子育てに奮闘中。大変だけど楽しい毎日です。 自分で「最高に素敵な」ジーンズを作る夢の企画に奮闘中。 同じような夢を持つ仲間たちに、ジーンズ作りの苦労と感動をシェアしたいと思います。