ジーンズ(デニム)の色落ち・縦落ちのメカニズム

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こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。

今日は、デニム生地を構成する糸が与える、色落ちへの影響のお話です。

目次

デニムの色落ちのメカニズム

糸、染め、織りの組み合わせ

みんなが振り返るような、かっこいい色落ちのジーンズ。

細かい縫製・パーツ・シルエットなどのディティールも大切ですが、

色落ちの質は、デニムの生地の「良し悪し」が大きく影響します

(ここでいう「良し」、というのは、「かっこいい色落ちをするデニム生地」を指してます。)

デニム生地の「色落ち」を構成する要素は、糸・染め・織りの3つ

さらに細かく言うと、

糸はその綿花の種類や産地、繊維長などに分類されますし、

染めはその染めの方法、染めの回数、染料などで変わってきますし、

織りに関しても、どの織り機(例:力織機)を、どういう設定で使うのか? によって

作られるデニム生地は大きく変わっていきます。

で、今日は、糸と染めをピックアップし、色落ちのメカニズムに関してお話ししましょう。

デニムの縦糸と横糸の関係

縦糸横糸

一枚のデニム生地を織るために、通常2種類の糸が使われています。

一つは、インディゴに染められている「縦糸」

もう一つは、染められていない白のままの「横糸」

縦糸が表に、横糸が裏に出てくるので、ジーンズを表から見ると青く、裏から見ると白いわけです。

ジーンズをぱっと見たときの「藍色」はこの縦糸の色である、というわけですね。

で、その縦糸のインディゴ染めと言っても、染め方に様々な違いがあります

芯が残る、昔ながらのロープ染色

効率化された現代の染色技術を使えば、安定して芯まで染まった糸が作り出せます。

一方、その技術ができる前の、昔ながらの「ロープ染色」という手法は、

糸を短時間染料の中を通していく作業を繰り返すため糸の外側はしっかり染まるが、

芯まで染まっていない状態の糸となります。

工業製品的に言えば前者の方が「綺麗にしっかり染まっている優秀な糸」なのですが、

色落ちにこだわる多くのセルヴィッチデニムは後者のロープ染色が使われています。

その方が、「良い色落ちがする」ためです。

なぜ芯の染まっていないデニムが良いのか?

染めの深さによる色落ちの見え方の違い

ここに、2種類のデニムがあったとします。

それぞれ、使っている縦糸の太さは同じだけど、染めの深さが異なる糸を使っているとしましょう。

糸を切断した断面図はこんな感じ。

実際にいろいろなデニムをカットして断面を見ると、糸の染めの深さに関してはある程度目視することが可能です。

ロープ染色でも、染めの深さは千差万別です。

では、これらの糸を使ったデニムで製作したジーンズを、それぞれ同じ条件で履き込んだとします。

 

生活の中で生じる衣類への摩擦によって、それぞれ同じだけ糸の表面が削られたとしましょう。

そうすると、芯が染まっていない糸の方が、白い部分が大きく露出します。

単純ですが、これがジーンズの色落ちのメカニズムの一つです。

ジーンズを履き込んだことによる「アタリ」というのは、染料が退色する以外に、

生地がコスれ、糸の表面が削れることで、糸の芯の白い部分が出てきている状態です。

その白い部分が、削られていない青く濃い部分とのコントラストを生み、

メリハリがある美しい色落ちと呼ばれる作品になっていきます。

削れた糸、1本だけだと、分かりにくいけど。。。

何千本と言う糸が織られて生地になると、ご覧の通り。

糸1本のレシピが、ジーンズの色落ちの風合いに大きく影響を与えます

それだけじゃない、複雑な要素

昔は製法が安定していないので、一つのデニム生地の中で糸の太さが変わったり、染めの深さが不均一だったり。

それがかっこいい「ヴィンテージの色落ち」を生み出す理由の一つでした。

ただ、単純に糸の染めの深さ以外に、もう一つ重要な要素があります。

それが「糸の撚り」です。

糸の撚り(ヨリ)とは?

糸の撚り方

綿花から伸ばした綿をグリグリねじって糸にするのですが、これを撚り(ヨリ)と言います。

この時に強く撚ると、糸は硬くなります。その逆で、甘く撚ると柔らかいです。

そして撚り(ヨリ)は、硬さ以外にも、染料の染まり方に影響します。

雑巾を例にとると分かりやすいのですが、

強く絞った雑巾は硬く、絞った状態で水につけても、なかなか染み込みません。

一方、軽く絞った雑巾は柔らかく、水につけると水が染み込みやすいですよね。

撚り(ヨリ)が強い糸は表面が硬いため、なかなか削れない。

結果、色落ちが遅いと言われていますが、色落ちした時には削れていない場所と削れた白い部分のコントラストが美しく、メリハリある色落ちになる傾向があります。

実際には色落ちさせないと、わからない。

以上が色落ちのメカニズムの一部のお話でした。

これはあくまでもメカニズムであって、

断面見て、こんな感じ〜っていうのは、指標の一つ程度です。

当然、インディゴ染料によっても色落ち具合が違うし、

綿花、糸の撚り方、染料、織り方の「相性」もあるはずなので、組み合わせは無限大。。。

この奥深さが、セルヴィッチデニムの魅力ですよね!

「この生地、どんな色落ちになるんだろう?」って想像しながら、アメカジ店頭でジーンズを物色する楽しさ・・・。

生地選定のためのテストは続く

で、先日から色落ちテストを繰り返している、「デニム生地 色落ち&生地感 比較シート」。

デニム生地の選定に対する反省と、新たな選定プロセス考察

これ、本当にやって良かったです。

3週間くらい色々いじくってるんですけど、色落ちの傾向がそれぞれ分かれてくるんですよね。

まだもう少し、テストを続けていきます。

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ABOUTこの記事をかいた人

ジャパンデニムの魅力・アメカジの魅力にハマって20年。 ジーンズへの好奇心が日々増大し続ける40代、インディです。 このブログのおかげで、自分の長年の夢であった「最高のジーンズを作る」ことが実現できました。 今は、さらにモノづくりの魅力に変態的にのめりこんでしまい、 メーカーさんも企画しないような、マニアックなディテールのアイテムをマイペースにリリースしています。 このブログを通じて、日本の物づくりの素晴らしさ、そしてプロダクトのディテールの魅力を伝えていくと共に、 自分のオリジナルプロダクトを企画したいという同じような夢を持つ仲間たちに向けて、様々なノウハウをシェアしたいと思います。