デニム生地の選定に対する反省と、新たな選定プロセス考察

デニム生地比較パターン
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こんにちは、インディです。

Indy
このブログを初めてご覧になるアメカジファンの皆様には、まずこの人気記事まとめがお勧めです。

オリジナルジーンズのプロジェクト、

現在、ファーストサンプルの穿き込みテストまで進んでいます。

オリジナルジーンズ製作「1st サンプル」到着

ただ、ファーストサンプルを穿き込むにつれ、私が選んだデニム生地(13.5ozのジンバブエコットン)に不満が残っています。

大いなる反省。伝えたい、生地選びの重要性

色落ちは綺麗な縦落ちに育ってきているのですが・・・

ジンバブエコットンの特徴でもある「履き心地の柔らかさ」が、

ジーンズを履く「五感の満足度」を阻害しているのです。

そもそもこの生地を選んだ経緯として、

私のイメージに近い(オンスや色味など)20種類ほどの生地サンプルをピックアップし、

そこから慎重に選んだ(つもりだった)のですが、

これまでの自身の経験から、この生地ならこんな感じだろう、、、という傲慢な思い込みや

「ジンバブエコットン」というブランドも影響し、頭でっかちな状態で選んでしまった・・・

やはり、生地屋さんの提供する生デニム・ワンウォッシュ・色落ちサンプルだけを比較し、

数年後の実際の経年変化の姿を、想像だけで選ぶプロセスがナンセンスだったと、

振り返ってみて思います。

やはり、ジーンズにとってデニム生地はその生命線。

もっと時間をかけ、自分自身で納得いくまで経年変化のテストを行い、

先入観に囚われず手触り・肌触りも含めて実際の経年変化の「結果主義」で選ぶべきでした。

やって見て、初めて気づくこと、学べること、多し。

そこで、改めてデニム生地を再考する作業を行なっています

生地のウンチクなどに左右されず、

良い色落ち、良い生地感のデニムを、自分が今、最大限出来るやり方で。

オリジナルジーンズのデニム生地選び

生地をイチから企画する難しさ

使うデニム生地を考える前提として、一つお話ししておきたいことがあります。

それは、「オリジナルの生地をイチから開発する」ことについて。

各ブランドさんも雑誌などでそれぞれが開発した「オリジナルの生地」について触れていることも多いため、オリジナルのジーンズを作ること=生地を開発することが必須、と思いがち。

私もそう思ってましたし、自分の理想のオリジナルの生地を開発し、それでジーンズを作れれば、どれほど素晴らしい&カッコイイことでしょう。

しかし、問題が2つ。

問題1:ロットの問題

オリジナルのデニム生地を作るのに、生地屋さんによって違いますが、最低ロットが10反=ジーンズ約200本分が必要だったかな、という感じ。

ブランドさんだと、その生地を作って、ジーンズだけでなくデニムジャケットも生産するなどすれば問題ない数の在庫と言えますが、

個人が初めてジーンズを企画する段階で、10反(200本分)の在庫はどう見ても重すぎます。

そもそも、余ったらどこに保管するの?って話で。

問題2:満足した生地が出来ない可能性の問題

昔ながらの製法で作られるセルヴィッチ生地というのは大変に奥深く、様々な要素が複雑に絡まりあって一つの作品になります。

コットンの種類、糸の番手(太さ)、糸の撚り加減、使うインディゴや染めの回数、織り方。

組み合わせは無限大にある中で、、、

そのどれもが複雑に干渉し合うため、同じ生産方法でもクオリティの維持が難しいと言われるほど。

理想の生地を頭に描いて生地屋さんに発注指示しても、実際に織ってみないと・・・

さらには出来た生地をサンプルにして穿き込まなければデニムの良し悪しがわからない。

数ヶ月穿き込んだ結果、「思ったのと違う」生地であったとしても、20反の在庫を返品することなど、出来るはずもなく。

CLUTCH MAGAZINE別冊の『JAPAN DENIM』の中で、PURE BLUE JAPANの岩屋さんのインタビューで、以下の言葉がありました。

〜エイ出版社『JAPAN DENIM』p.22から一部引用〜

「オリジナルの生地はアタマのなかで穿き込んだ後の変化を想像して企画しますが、やはりどれも自分で穿き込んで確かめる作業は重要です。そんなある種賭けのような企画ですが、それがまたやり甲斐があるんです」

メーカーさんですら「賭け」という言葉を使っている、オリジナルの生地の難しさ。

メーカーさんだったら、ボツになったデニム生地でもデニムの小物ケースやバッグなどに化かして使うこともできるでしょうけど、個人でジーンズを作りたい人が、そんなことできません。

20反も作ろうと思うと、当然お金もかかりますしね。

本当に満足できるオリジナル生地をやるのであれば、根気と資金力が必要となるでしょう。

アリものの生地から一つを選ぶのにも、大変な労力が必要。

生地屋さんが作っている定番のセルヴィッチデニム生地で、

私たちでも仕入れることのできる生地は数え切れないほど多くあります。

「アリもの」と表現するとネガティブなイメージになりますが、

それらの生地は各生地屋さんが試行錯誤を繰り返し、定番として売ろうと決めたエース級の生地達です

そのサンプルを全て手に入れ、比較して選ぶだけでも大変な作業。

ただ、完成された生地なので、新しいオリジナル生地を企画するよりも、良いデニムに出会える確実性は高く、ここから選ぶ作業に集中することの方が時間的にも資金的にも現実的と言えるでしょう。

尚、有名なアメカジブランドもアリモノの生地を使っている例が身近にたくさんあります。

生地屋さんが魂込めて作ったデニムから、ベストを選ぶ

ということで、生地屋さんが作ったアリもの生地=エース級の生地の中から、

自分にとってベストを選ぶ作業に改めて集中して行きます。

まず前回は生地屋さんに行き、理想としているオンス・手触り・染めなどをもとに

11種類の候補をピックアップしてきました。

岡山・児島のコレクトのショールームでデニム生地を選ぶ。

ここで選んだ候補の中から、どうやってベストな生地を選ぶのか?

選定のプロセスを考えます。

今回の選定のプロセスについて

私がこれまでの反省をもとに今、進めているプロセスは以下の通りです。

1)リネンテスターでデニム生地の状態観察(ムラ、染色、染めの深さ、手触り等)

2)デニム生地の色落ちテスト(候補デニム生地を同条件下でウォシュをかける)

3)上気を繰り返し、色落ちと生地感の変化の傾向を確認。3〜4生地に候補を絞る

4)絞った候補生地を、製品に近い環境での実用&経年変化テストを行う

5)4の結果から、採用する生地を選ぶ

このプロセスの完了まで3〜4ヶ月ほどを見込んでいきます。

本当はすべての候補生地でサンプルジーンズ作って穿き込むのが理想ですけど、それではあまりにも時間がかかりすぎますからね。

上記のプロセスの結果、選んだ生地でセカンドサンプルの生産を行う予定です。

デニム生地を徹底的に観察する

リネンテスター ルーぺでデニムを見る

生地の状態確認には、このリネンテスターを使って行きます。

ノンウォッシュから、ウォッシュを繰り返すことで、どのように染めや糸の状態が変化していくか、私が出来る最大限、徹底的に研究していきます。

デニム生地 色落ち&生地感 比較シート

デニム生地比較パターン

先日コレクトさんで選んだ11種のデニム生地+私が現在サンプル製作で使ったジンバブエコットンのデニムを足した、合計12種類のデニムを4cm四方にカットし、並べて縫い合わせた「デニム生地比較シート」を作成しました。

デニム生地比較パターン

一枚のシートに並べることで、色の変化の比較だけでなく、微妙な手触りの比較がしやすいようにしました。

デニム生地比較パターン

それぞれの生地にはメーカーの品番と名前がありますが、露出厳禁とのことで、このブログでは便宜上、ナンバリングで管理します。

洗濯したら、こんな風になっちゃった。

デニム生地の色落ち比較

このシートを日常的に持ち歩き、とにかく触りまくっています。

さらには椅子の下に置いてそこに座ったり、夜は枕にひいて寝たり・・・

何かしら体が触れる環境下に置いて、それぞれのデニムの経年変化の傾向を見て行きます。

そして、このシートを、数日毎に洗濯。

そして堂々と太陽の下で乾かしています。(太陽光線による色の変化=自然な変化と捉え。)

 

明日からは、今回の候補生地を細かく見ていきます。

本日もご一読、ありがとうございました。

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Overbit

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ABOUTこの記事をかいた人

Indy

お仕事の関係で海外在歴10年。ジャパンデニムにハマって20年。 ジーンズへの好奇心が日々増大し続ける30代後半、インディです。 普段は妻とともに、海外での子育てに奮闘中。大変だけど楽しい毎日です。 自分で「最高に素敵な」ジーンズを作る夢の企画に奮闘中。 同じような夢を持つ仲間たちに、ジーンズ作りの苦労と感動をシェアしたいと思います。