「綿糸」はインディゴが色移りしにくい。

ジーンズの綿糸の烏城物産
スポンサードリンク

こんにちは、インディです。

先日記事にした、糸のメーカー=烏城物産の清水代表から頂いたお話の中で、

綿糸のある特性について触れられていたのが興味深かったので共有させていただきます。

私が疑問に思っていたことが一つ、解決しました。

世界一のビンテージな“綿糸”を作る「烏城(うじょう)物産」とは? その②

目次

綿糸の色移りに関して

ポリエステルと綿の糸

さて現在、ジーンズの縫製に使われる糸には主に3種類あります。

一つは、古き良き時代を再現する「綿100%」の綿糸。

一つは、切れにくく色落ちしにくい、生産の効率性を求めたポリエステルの糸。

もう一つは、中心をポリエステルで、外側を綿で作った、ハイブリッド型のコアヤーンと呼ばれる糸。

 

で、綿って、ポリエステルに比べると「フワフワ」した素材のイメージなので、

色落ちして経年変化するのは当然ながら、色も染まりやすいと思っていました。

なんとなく、水分とか染料を吸収しやすそうなので。

 

ところが、実際は「インディゴ」に関しては、非常に面白い結果が得られるとのことです。

どういうことか?

下の写真は、烏城物産が作った綿糸の、

(左)ノンウォッシュ、(右)ウォッシュ後。

ジーンズの綿糸の烏城物産 ジーンズの綿糸の烏城物産

糸を見ると、経年変化して色落ちしていることはあっても、

インディゴの色が移っているようなことはありません。

ところが・・・

ポリエステルの糸だと。

ジーンズの綿糸の烏城物産

(左)ノンウォッシュ、 (右)ウォッシュ後。

ご覧のように、白い糸が、若干グレーのように変化しています。

これは、洗った際に水に溶けでたインディゴの色が、糸に移ったため。

これを「移染(いせん)」と呼びます。

ではなぜ、そうなるのでしょう?

ポリエステルが染まって、綿が染まらない理由。

化学的な難しい話はさておき、

デニム生地を染めるインディゴの染料の性質とポリエステルを染めやすい染料とは性質が同じなので、

ポリエステルはインディゴが染まり易いのだそうです。

逆に、綿はインディゴの染料の性質と相性が悪い

故に、染まりにくいし、染料も落ちやすい(←これがデニムの色落ち)。

確かに、一度洗ったジーンズの色が落ちても、また染まったとか、聞かないですものね。

イエローの糸が青白く変化する疑問

で、私が思っていた疑問というのは、

ジーンズを洗濯すると、黄色の縫製糸が「青白」に変化するものがこれまであったこと。

皆さんも、経験ないですか? 黄色というより、青白っぽい色に見える縫製糸。

なんか、見た目が安っぽくって嫌いだったんですよ、私。

上記の話を当てはめると、

それらはポリエステル製の糸だったということでしょう。

 

ポリエステルには発色の良さや耐久性などメリットも多いですし、

色落ちがあまりしないジーンズには上記は関係ない話ですが、

ガッツリ色落ちするジャパンデニムに、ポリエステルの糸はむいてないでしょうね。

 

・・・というウンチクを、今日はお届けしました(^^)

本日もご一読、ありがとうございました。

ぜひTwitterもフォローください。

 

 

関連コンテンツもどうぞ。



スポンサードリンク
スポンサードリンク
ジーンズの綿糸の烏城物産

Youtubeチャンネル、更新中!

 

アメカジ的ライフスタイルを楽しむための様々な情報を動画でお届けするチャンネルです。

チャンネル登録、宜しくお願いいたします!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

ジャパンデニムの魅力・アメカジの魅力にハマって20年。 ジーンズへの好奇心が日々増大し続ける40代、インディです。 このブログのおかげで、自分の長年の夢であった「最高のジーンズを作る」ことが実現できました。 今は、さらにモノづくりの魅力に変態的にのめりこんでしまい、 メーカーさんも企画しないような、マニアックなディテールのアイテムをマイペースにリリースしています。 このブログを通じて、日本の物づくりの素晴らしさ、そしてプロダクトのディテールの魅力を伝えていくと共に、 自分のオリジナルプロダクトを企画したいという同じような夢を持つ仲間たちに向けて、様々なノウハウをシェアしたいと思います。