最後のLGC限定モデル【ウエアハウス×CSF S409XXX M-46】レビュー

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こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。

今月、滋賀県で開催された“最後”の【LGC=Local Garage Culture(ローカルガレージカルチャー)】

今年も伝説の一日となるか!?ローカルガレージカルチャー2019(Local Garage Culture) 2019年11月3日@滋賀県

2019-08-22

今や飛ぶ鳥を落とす勢いのCSF・ONE PIECE OF ROCKを要するショップ「Forty Niners」が主宰で、地元の商店街をジャックする形で開催されるイベント。

濃密なイベントの内容もさることながら、同イベントがアメカジファンの熱い視線を浴びる理由の一つが「限定アイテム」の存在です。

昨年2018年のLGCでもリリースされた、伝説のモデル「ウエアハウス×CSF S409XXX M-47」の衝撃は凄いものがありました。

LGC2018限定【ウエアハウス x CSF S409XXX M-47】をレビュー!(ローカルガレージカルチャー)

2019-10-31

私自身、今まで手にした数々のジーンズの中で、この一本は別格の存在です。

この一本を超えるモノづくりが出来るのは、彼ら自身(ウエアハウス×CSF)しかいないでしょう。

 

そして、2019年。

まさか、こんなに早く見れるとは。

彼らが、彼ら自身を超えていく瞬間を。

今年で最後の開催と宣言されたLGCの、有終の美を飾るべく、再び両社がタッグを組んで生み出した正真正銘「最後の伝説」、【ウエアハウス×CSF S409XXX M-46】が超限定数でリリースされたのです。

 

私は断言したい。

これこそ、ジャパンデニム40年の歴史の、Top of the TOP。

 

今回、ブログ読者のイダさんから、このモデルをレビュー用にお貸し頂ける機会をいただきましたので、今日のブログではこの一本を徹底的にレビューしていきたいと思います。感謝!!

やはり、これがTopだと思う。

目次

ウエアハウス×CSF S409XXX M-46

概要

最後のLGCで用意された数ある限定モデルの一つであり、イベントの目玉でもあるのが今回ご紹介する【ウエアハウス×CSF S409XXX M-46】です。

この【ウエアハウス×CSF S409XXX M-46】にもいくつか仕様違いのバリエーションがあるのですが、

どれも共通しているのは、ウエアハウスが完成させたレプリカ系デニム生地の完成形である「バナーデニム」「大戦デニム」を使い、

そのウエアハウスの副資材(赤タブやボタンなど)を使いながら、CSF(CONNERS SEWING FACTORY)の総帥・小中氏がヴィンテージミシンとヴィンテージ縫製技術を駆使して作られた作品になります。

このコラボレーションがどれだけ凄いことなのか??

ここに、私の想いを書かせていただきましたので、よろしければ是非。↓

Warehouse x CSF collaboration Made by CSF

語り継がれる伝説を目撃せよ。ジャパンデニム30年の歴史で辿り着いた頂点のジーンズ&ジャケット。【ウエアハウス×CONNERS SEWING FACTORY】

2018-04-20

2018年版【ウエアハウス×CSF S409XXX】との違い

この限定モデルですが、昨年のM-47とは、遠目にパッとみても違いがわからないかもしれません。違いはどこか?

昨年の限定品番はM-47、つまり1947年モデルであり、現代のジーンズの完成形と呼ばれるモデルを表現したモデル。

今年の2019年の【ウエアハウス×CSF S409XXX】は、M-46と言うことで、リーバイス社の1946年モデル=過渡期モデルと呼ばれる時代のものを表現した一本になります。

この46年モデルは、世界大戦終結後という混乱した時代背景の中で、1945年の大戦モデルと1947年の完成形のモデルの要素が混じり合ったディテールを持ち合わせたものなのですが、

ただ様々な仕様をごちゃ混ぜにすれば良い、というものではなく。

混乱した時代が変革を迎える中で、リーバイスの縫製仕様と技術の変化の流れにも一定のルールがあり、

その点と点を線につなげて理解した上で、見た目だけでなく空気感まで表現出来るのは、世界の中でも小中氏だけでしょう。

また、小中氏はこの1年間でおそらく1,000着以上は縫製しているはずで、単純に2018年の時よりも技術に磨きがかかっている、つまり完成度が更に高い一本になっていると言えるでしょう。

もう一つ、私が知る限り、2018年のM-47と比べると今年のM-46の方が本数が圧倒的に少ないようです。

つまり、希少価値の面でも昨年以上。

手に入れられた方、おめでとうございます。

シルエット

本作のシルエットは、1946ということで限りなく1947に近い普遍的ストレート。

このジーンズの、いわゆる顔とも言える後身頃。 情報量が多すぎる・・・

前身頃は一見、シンプルな一着に見えます。

しかし、この中に、様々なアーティスト的な表現が隠されています。

ディテール

ディテールを見ていきましょう。

まず、ご飯何杯も食べれる、このバックポケットパート。

フラッシャーはONE PIECE OF ROCKのもの。

革パッチはウエアハウ・・・あれ? ONE PIECE OF ROCKのものが使用されています。

これ、基本仕様は、ウエアハウスとのダブルネームデザイン版ではなかったかな?。 イレギュラーで入れ替えされているギミックでしょうか?

※11/26 追記※

小中氏に直接確認させていただいたところ、このパッチ違いはごく少数のみ混ぜたレア仕様だそうです。世に出てるの、10着なさそう。

なお、品番・サイズ表記はグリーンスタンプ。

そして、このコラボレーションの価値を構成する最も重要なパートの一つ、ウエアハウス製造のデニム生地。

今作【ウエアハウス×CSF S409XXX M-46】では、1946年の過渡期の仕様ということで、1本の中に2種類のウエアハウスのデニム生地が使われています。

基本的には、ウエアハウスの大戦デニム(1003XXの生地かな?)を使用されているのですが、この雰囲気が抜群です。

そして、部分部分で、1947の生地(バナーデニム)が使用されています。

どこが47生地か、分かるかな??

というか、

ウエアハウスの商品の中にも、バナーデニムと1003の大戦デニムのミックスって今までなかったはず。

それを考えると、このモデルの希少性が更に際立ってきます。

赤タブ(ピスネーム)は退色ピスを採用。

いわゆる片面タブです。

バックポケットの飾りステッチは深めのウエアハウス・アーキュエイトが表現されています。

このステッチも全て、CSF小中氏によるアートです。

何気なく内側を見てみると…

ポケット口の返し縫いにも特徴が…マニアックすぎる!

切りっぱなしの生地が飛び出た帯。

バックポケットは隠しリベット&カンヌキ仕様。

フロントボタンはウエアハウス製とCSF製のMIX。

1946年の前期は大戦期の名残りでドーナツボタンと刻印ボタンがミックスされたケースが発見されているので、それを両社のボタンで表現された仕様になります。

トップはウエアハウスの鉄ボタン。

そして小ボタンはウエアハウス製と…

YORK HOUSE(CSF)製のボタンが(多分ランダム)MIXで装着。

リベットも無刻印版と…

刻印(YORK HOUSE=CSF製)がミックス。

トップボタン裏を何気なく撮ったこの一枚の写真。 私、一番好きな写真。この1枚中に色々な情報が詰まっています。

もはや、デッドストックと同じ空気感。

見かけのディテールだけでなく、縫製に関して知り尽くした小中氏だからこそ、出せる雰囲気です。

ボタン裏はすでに錆。

前立て部分は切りっぱなし仕様になっていて、生地端のほつれが見えています。

深い角度がついたフロントのVステッチ。

コインポケット裏は耳使い。

長めに取られたクインチがちょっと新鮮。

46モデルではこのクインチが左右で違う番手の糸、長さのものがあるのですが、この個体は左右一緒。

小股の縫製。

ベルトループ幅は平均。 中盛り具合はむしろ薄い方。

このベルトループも2種類の生地が混ざっているようですが、今回お借りした個体では、どれが1947生地のループか判別できず。

ウエアハウスの大戦生地の耳。

とにかく濃く、ウネウネゴワゴワ。

生地の手触り、濃さ、ネップ感、どれも素晴らしい。

この生地自体も、ウエアハウス25年の積み重ねが生み出した「作品」。

裏から見たら、そのゴワ感が伝わるかと思います。

バックヨーク部分は1947生地が使われています。

裏から見ると、生地感や色味、ネップ感が違うのが良くわかりますよね。

47生地は、大戦生地と比べると「安定感がある生地」。

ウエアハウスのバナーデニム。ウエアハウスの英知の結晶。

ちなみに、バックポケット生地もバナーデニムです。

ポケットの方が青味が強く、身頃の大戦デニムは黒味が強い色合いなのが分かるでしょうか。

ちなみに、このポケットの中側の生地も多分47。

色味、手触りが違います。

穿きこんでいくことで、様々な箇所で違う経年変化を見せていく楽しみがありますね。

まぁ、この作品を手に入れた方は・・・実際に穿く人より、コレクションとして保管される方の方が多いと思いますけど。

【まとめ】間違いなく、至高の一着。

という訳で、超限定!のリミテッド【ウエアハウス×CSF S409XXX M-46】レビューでした。

残念ながら、この作品のディテールを言葉にすればするほど、安っぽく、陳腐になってしまいます。私のボキャブラリーと表現力の少なさを嘆く…。

しかし、本物に、言葉は要らぬ。

この作品の良さは、実物を手にして初めて理解できるものかな、と感じますね。

このモデルは今のジャパンデニムの頂点であり、

最後の伝説のコラボレーションということで一つの区切りの一本であり、

ジーンズの新しい可能性を魅せてくれた一本。

ジャパンデニム界の、宝と言って差し支えのない作品でした。

これを超えられるのも、やはり彼らだけなのかも知れません。

今回、貴重な機会をいただいたイダさん、本当にありがとうございました!

 

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本日もご一読、ありがとうございました。

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ABOUTこの記事をかいた人

ジャパンデニムの魅力・アメカジの魅力にハマって20年。 ジーンズへの好奇心が日々増大し続ける40代、インディです。 このブログのおかげで、自分の長年の夢であった「最高のジーンズを作る」ことが実現できました。 今は、さらにモノづくりの魅力に変態的にのめりこんでしまい、 メーカーさんも企画しないような、マニアックなディテールのアイテムをマイペースにリリースしています。 このブログを通じて、日本の物づくりの素晴らしさ、そしてプロダクトのディテールの魅力を伝えていくと共に、 自分のオリジナルプロダクトを企画したいという同じような夢を持つ仲間たちに向けて、様々なノウハウをシェアしたいと思います。