こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
関西のファッション・カルチャー誌『カジカジ』が、現在発売中の号をもって休刊すると発表されました。
おぉぉ・・・
『カジカジ』は、あまり東日本の方には馴染みがないかもしれませんが、
関西に拠点を置く出版社イリオスが1994年に創刊した月刊誌で、
関西のディープなファッションやカルチャー、ライフスタイルの情報が詰まった独自の誌面づくりで愛読者も多く、
関西の独特なファッションシーンを作り上げた張本人だと言えるでしょう。
私が知る1990年代後半には、大阪の若者はみんなカジカジを読んでいたと言って良いほど、影響力があった雑誌でした。
しかし、時代の流れには抗えなかったということでしょうか。
今や紙媒体は衰退の一途を辿っています。
特にファッション分野の出版でいえば、我々ファッションが好きな人間の必要な情報はウェブやSNSで無料で手に入る時代になり、
紙媒体の優先順位が年々下がっています。
それにより雑誌の発行部数が減り、そうすると企業広告も減り・・・と、完全な負のスパイラルに陥っているのがファッション雑誌の流れ。
そんな状況下で『カジカジ』も2015年に月刊を廃止し、隔月誌になり、一部をウェブメディアに移行しながら継続してきましたが、
現在の発行号で休刊(実質的な廃刊)という決定だそうです。
既に次号の告知なども出ていた中での、現時点での休刊ということで、ひょっとするとこの新型コロナによるファッション業界全体へのダメージの影響や、編集業務への支障もあったのではないでしょうか。
創刊が1994年ということですが、
私が同誌を愛読していたのは1996年から8年間ほどだったでしょうか。
田舎から出てきた私は、この雑誌でファッションというものをゼロから教えてもらいました。
カジカジで大阪のファッションカルチャーを知り、
古着を知り、
クラブ遊びを知り、
TimTim(セレクトショップ)を知り、
そこでウエアハウスに出会い、
ジーンズにのめり込んで行きました。
カジカジをバックパックに忍ばせて、週2でアメ村(古着屋が多い&現在のマッコイズになるNYLONやらフルカウントなども集まる地域)から船場(evisがあった&尖ったセレクトショップ多い)あたりをファッションパトロールしていました(その頃はまだ堀江は未開の地だったんですよね)。
POPEYEやメンノンなどの全国誌とは違い、トレンドを追う雑誌ではなく、
ファッションの個性、そしてファッションを自由に楽しむライフスタイルそのものを「かっこいい」とする、提案型の誌面のコンセプトはすごく新鮮でしたね。
今回の休刊の話を聞いて、残念だ・・・と思うと同時に、
カジカジが休刊する=人々がファッションに個性を求める時代が終焉した、ということなのかもと、しみじみと思う次第です。
カジカジの編集に関わられた皆様。
四半世紀の間、素晴らしい誌面でファッションの楽しさを教えて頂き、ありがとうございました。
そして、お疲れ様でした。
本日もご一読、ありがとうございました。
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