昔ながらの製造方法と、生産現場の労働環境の問題点(ジーンズ・ビンテージ)

TCBジーンズ 工場見学
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こんにちは、インディです。

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製造業には様々な分野・カテゴリーがありますが、

「製造工場の現場」を見学するのは、決して簡単ではありません。

地域への社会貢献として見学を開放している工場のケースはありますが、通常だと取引先以外の方、ましてや何も関係ない「一般の人」がお願いしても、見学できるものではありません。

 

我々が夢中になる、岡山県・児島を中心としたメイドインジャパンのジーンズ・ビンテージ系アイテムの製造に関しても同様です。

ジーンズなどの縫製工場やデニム生地を織る機屋(ハタヤ)さん、

その他アメカジ系アイテムを製造する現場を直接見に行ける機会は滅多にありません。

特に機屋さんは、そこのデニム生地を購入しているブランドの人でも製造現場を見せて貰えないこともあるほど、外部への露出を遮断しているケースがあります。

これはデニム生地に限らず、

味のある「昔の非効率なモノ作りを再現」できる工場で比較的多く見られる傾向で、一般の見学もそうですが、メディアの取材や、作業現場の写真など、一切をお断りする場合が良くあります。

そういうことを聞くと、素人の考えでは

「なんだかケチな工場」とか、

「頑固な経営者なのだろう」とか、

「昔の製法を使っている現場をアピールした方が広告になるのに」とか考えがちではないでしょうか。

私もこれまで、そう思っていたのですが、

現場ではそこまでシンプルな話ではない理由があります。

 

製造工場で、見学やメディア露出を断る理由には、主に3つあると思われます。

一つ目は、多くの製造業と同じように「技術の流出を防ぐ」という理由。

これは最も分かりやすい理由です。

大規模な工場でも、小規模な町工場でも、工場内にはノウハウの詰まった様々な設備や製法があります。

現場を見せることでそれが他社に真似され、その工場の優位性が失われるリスクを避けるため、露出は断っているというパターンですね。

二つ目は、「対応できる余裕がない」という理由。

来客対応するメディア担当者がいない中小規模の工場さんなどは、見学や取材に対応できるマンパワーの余裕がなく、業務に集中したいから、という場合が多いでしょう。

では、三つ目は、何だと思いますか?

 

それは、見せられない「現場の労働環境」です。

これは、決して「時間外や劣悪な環境での労働が強制されている」という意味ではありませんよ。

こだわりを持つ依頼元(ブランド)が商品づくりのプロセスに求めている「非効率な製法」を実現するためには、旧式な設備・機械・製法が必要になります。

もし、新しい機械で同じことができるとしても・・・

ブランドさんは「昔ながらの製法」というセールストークを使いたいので「旧式設備で作ってくれる工場」を好みます。

企画するブランドだけではなく、購入する我々消費者も、です。

 

例を挙げると、デニム生地に関して言えば、

今はコンピューター制御で自然なムラ糸を撚り、ランダムな織り方を再現して、昔ながらの自然なザラ感を持つデニム生地が作れますが、

「コンピューター制御ではない、昔ながらの織機を使って、時間をかけて織り上げたデニム」と言われた方が、私達消費者側も魅力を感じますよね。

「非効率な旧式の製造方法」というセールストーク、日本人は好きですからねぇ。。。

 

で、ここに問題点があり、旧式の製造方法(設備・製法)の中には、

今の世間に求められている製造現場の「安全性の確保」に抵触するケースがあるということです。

そら、そうですよね。

数十年前に作られた、基準も価値観も違う時代の機械。

数十年前から存在する製法(使用薬品など)。

「めっちゃ危険」という訳ではないとは思いますが、

30年前の車が、今は排ガス規制に抵触して公道を走れないのと理屈は同じで、

昔は「良し」とされていた道具・方法が、今の時代の基準に当てはまらないケースがあります。

かといって、最新の機械にするわけにもいかない。

 

メーカーや消費者に求められる製品を製造出来るが、

世間的に求められる「安全」基準を満たしていない生産現場。

これが、外部への露出を制限している、理由の内の一つになります。

 

そういう機械や製法を「ほんの少しでも」使って商品を作っている工場さんの映像や写真が露出されるとどうなるか??

 

今の時代、重箱の隅を突くように、消費者からクレームやチクリが入ります。

もっと言えば、ライバル工場から「あの工場は労働安全衛生法に準じてない」とかいうチクリを当局に入れられて、改善を求められ、廃業するケースもあるのだとか。

改善するにはお金がかかる&昔ながらの技術を放棄することになります。

そうすると、メーカーが希望する商品が作れなくなる。

工場にとっては、死活問題です。

 

私たちが魅力を感じて着用している数々の「非効率な製法を使って作られた商品」の中には、

そういう製造現場のリスクと、そこに携わられているスタッフの皆さんの「安全性」がトレードオフされたものもあるかも知れません。

見学を断る工場が「労働安全衛生法に抵触している」という訳ではありません。

ほとんどが「技術の流出を防ぐ」が理由でしょうが、

こういう側面も中にはあるのですよ、ということを知っていただければと思いました。

 

本日もご一読、ありがとうございました。

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ABOUTこの記事をかいた人

Indy

お仕事の関係で海外在歴10年。ジャパンデニムにハマって20年。 ジーンズへの好奇心が日々増大し続ける30代後半、インディです。 普段は妻とともに、海外での子育てに奮闘中。大変だけど楽しい毎日です。 自分で「最高に素敵な」ジーンズを作る夢の企画に奮闘中。 同じような夢を持つ仲間たちに、ジーンズ作りの苦労と感動をシェアしたいと思います。