ジャパンデニムのクオリティを支える、日本の「綿糸メーカー」とそれぞれの違いとは。

日本のメーカーの綿糸
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こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。

ジーンズを作るのに欠かせないのはデニム生地ですが、

それと同じように重要なのがそのデニムをミシンで縫製する「糸」です。

ジーンズへのこだわりを多く掲載した雑誌やカタログでも、この「糸」に関して詳細に説明することは少ないため、

ジーンズファンでも良く知らないのがこの「糸」。

私たちが大好きなジャパンデニム(プレミアムジーンズ)の多くで使われる糸の多くは「経年変化」まで計算された国産の糸であり、メイド イン ジャパンのジーンズのクオリティを根元で支える重要なパーツになります。

そこで本日は、普段雑誌でも書かれることのない「縫製糸」に関してちょっとしたウンチク話をしてみたいと思います。

尚、オリジナルジーンズのCherokeeで使用しているのは岡山の烏城物産のヴィンテージを再現した綿糸です。

そんなことに関して書いた以前の記事もご参考に。

ジーンズの綿糸の烏城物産

世界一のビンテージな“綿糸”を作る「烏城(うじょう)物産」とは? その①

2017-07-08

日本が作る世界最高峰の綿糸

ジーンズの綿糸の烏城物産

東西で使われる縫製糸の違い

ジーンズの産地として世間一般で有名なところは西日本の「岡山・児島」がありますが、縫製工場としては東日本の「秋田・青森」も有名な産地です。

岡山ではビッグジョンが日本で初めてジーンズの国内生産を始めたため産業として反転しましたが、一方でエドウィンも国産ジーンズを東日本で始めて関連工場も集まったため、秋田等も産地になっています。

そこで面白いのか、この東西によって、ちょっとした規格や使うメーカーさんが違うこと。

例えば、センターボタンなどの副資材は、西日本ではYKKを使うことが多く、東日本ではモリトを使うことが多かったりします。

YKK社とモリト社では、ボタンの取り付けに使う機材が違う規格を使っているため、工場によってはYKKしか取り付けられない、モリトしか取り付けられない、ということも往々にしてあります。

そんなことですから、必然的に西日本と東日本で作られるジーンズには若干の違いが生まれてきます。

そして、縫製糸のメーカーにも東西の違いがありまして、

岡山・児島で縫製するジーンズではCherokeeでも使っている烏城物産を。

東日本で縫製されるジーンズにはアズマを使う傾向があります。

特に東日本では、エドウィンがアズマの糸を使っていることもあるのでアズマ社が多く流通しています。

東側(エドウィン等)でジーンズ業界に入った方はアズマとの接点が多いかもしれません。

 

糸のメーカーとは。

では両社=アズマと烏城物産の作る糸、特に経年変化の良い「綿糸」に品質の違いがあるのでしょうか?

どちらが良い「綿糸」を作っているのでしょうか?

それを考える前に、一つ知っておくべきことがあります。

アズマ社と烏城物産は「糸のコンバーター」と呼ばれる業態となり、いわゆる糸のメーカーではありますが、生産工場ではありません。

 

例えばですが、ウエアハウスとフルカウントを思い浮かべてみてください。

それぞれが自社でデニム生地を織って、裁断して縫製して販売している、という訳ではありませんよね??

それぞれ生産は協力工場に任せ、商品の企画開発と流通・販売を行なっているメーカーです。

この業態と、アズマ・烏城物産も一緒なのです。

つまり、糸自体を生産する機能は両社には無く、糸を企画し、工場に生産を依頼し、それを一般や業者向けに販売している形になります。

 

では、どこで綿糸が作られるのか?

では、両社はどこで糸を作っているのか?

糸の生産ができる大きなメーカーとして、日本には「東洋紡」と「グンゼ」があります。

コンバーターは、これらから糸を選んだり、共に開発するなどして仕入れ、それを染め屋さんで染め、自社商品の糸として販売します。

このうちの「東洋紡」の糸を使って綿糸を企画開発しているのが烏城物産とアズマになります。

東洋紡系綿糸と呼ばれたりします。

そう、元は同じ仕入れもとの糸を使っているのです。

ただ、当然出来上がる糸は違います。

特に染め・染料に関してはそれぞれ独自のものになりますから、パッと見は同じでも、色落ちした後の色や、色落ちするスピードなども当然変わってきます。

ちなみにリーバイスは主にグンゼ系の糸を使っています。

 

糸の良し悪しとは?

烏城物産とアズマ、東洋紡系とグンゼ系、どちらの綿糸が良いものなのか?

その答えはきっと出ません。

「デニム」でも見た目は一緒ですが、各ブランドごとにこだわりのポイントが違うように、糸の世界でも素材や染めにそれぞれのブランドの考え方もあれば、使う側の選択基準も違うため、一概に「どれが一番良い」というのが言いにくいですね。

私個人がこれまでのジーンズ作りで見た限りでは、烏城物産の開発する綿糸のほうがヴィンテージの糸の色の経年変化まできっちりと計算して作っていて私の好みにマッチしましたが、使い手の意図によってその良し悪しの基準も変わってくることでしょう。

昔は、特にコアヤーン糸の色落ちは格段にアズマ系より東洋紡系のほうが良かったのですが、最近は両社研究が進み同じような糸を開発しているので差は無い状況とはメーカーさんの弁です。

 

まとめ

糸は実に奥が深く、、、というか、考えるだけの十分な情報がないというのが現状でして、まだまだ調査する余地のある、面白い世界だと思います。

上記の情報は日本国内のジーンズ作りの現場のお話でしたが、

先日お邪魔したONE PIECE OF ROCKは、アズマでも、烏城物産でもなく…なんとアメリカで独自に生産してきた綿糸を使っていました。

別次元のお話に面食らいましたが、国産が素晴らしい物であるのを分かった上で、「国産」に縛られず広い視野を持って物作りに真摯に向き合うと、さらに上のステージでの物作りが出来るのかもしれません。

そんなことを思う、綿糸のお話でした。

 

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本日もご一読、ありがとうございました。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

Indy

お仕事の関係で海外在歴10年。ジャパンデニムにハマって20年。 ジーンズへの好奇心が日々増大し続ける30代後半、インディです。 普段は妻とともに、海外での子育てに奮闘中。大変だけど楽しい毎日です。 自分で「最高に素敵な」ジーンズを作る夢の企画に奮闘中。 同じような夢を持つ仲間たちに、ジーンズ作りの苦労と感動をシェアしたいと思います。