【リーバイス】501® MADE IN THE USA (2017~2018)スモールeのディテール徹底考察[Levi’s]

リーバイス501 2018 スモールe made in USA
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こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。

先日解説した、2018年後期、つまり現行の501® MADE IN THE USA “ビッグE”に続き…

リーバイス501 2018FW ビッグE made in USA

【リーバイス】501® MADE IN THE USA(2018)ビッグEのディテール徹底考察[Levi’s]

2018-09-10

2017年から2018年にかけて流通限定で一時期販売されていた、501® MADE IN THE USA “スモールe” を本日は解説していきます。

メーカー(Levi’s)としてはモデル名(「501® MADE IN THE USA」 )も同じ、品番(005012546)も同じ、値段(16,000円)も同じ。

でも、中身は全く別物だ!!

現行の501® MADE IN THE USA “ビッグE” は、残念ながら“米国製”の特徴や良さの見えないものでしたが、果たしてこの“スモールe”は、如何に??

目次

501® MADE IN THE USA スモールe(2017〜2018前期)

概要

リーバイス501 2018 スモールe made in USA
スペック
デニム生地:セルビッジデニム CONE MILE社 WHITE OAK工場製(リジッド)

シルエット:レギュラーフィット

ディテール:ボタンフライ・革パッチ

縫製:米国

このモデルの最大の特徴は、縫製だけでなくデニム生地も米国工場で作られた、正真正銘の「made in USA」と言う点につきます。

2017年。

リーバイスがLVC以外で米国製の再開を打ち出して間も無くWHITE OAK工場が閉鎖されたことにより、この「正真正銘のmade in USA」のモデルはあまり数が出ていないと思います。

日本ではRight-onを中心に販売。海外でも流通限定で販売していたようですが、並行輸入で倍くらいの値段が付けられていたと思います。

シルエット

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

2018年後期の501ビッグEと同じく、リーバイスが長い歴史の中で研ぎ澄ましてきた普遍的で美しいシルエットになっています。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

ただ、現行モデル(ビッグE・2018年後期〜)と比べるとヒップポケットのパーツの形状が違うなど微妙な相違点があるため、よく見ると雰囲気が違います。この違いは明日の記事で細かく解説していきます。

CONE MILES社 WHITE OAK工場のデニム生地

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

このモデルのデニム生地は、リーバイスの黄金時代を築き上げたCONE MILES社のWHITE OAK(ホワイトオーク)工場製のもの。

レプリカ各社が黒に近い濃い染めのデニム生地を作る中、このデニムは独特の青さが特徴的。そこまでザラつきのある生地ではありませんが、何だろう…雰囲気はある。

WHITE OAK工場は2017年12月31日をもって閉鎖されたため、リーバイスのビンテージ復刻ラインであるLVCを除くと、このモデルでの使用がラストかと思われます。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

WHITE OAK製のデニムを使った証の織りネームが付属。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

生地裏側を見ても、均一な織り。果たして色落ちの実力派どんなものでしょうかね。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

この生地、よく見ると横糸に若干生成りっぽい色味の糸が使われています。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

CONE MILESといえば、赤耳。白い部分の幅は広め。

前身頃のディテール

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

それでは、前面のディテールを見て行きましょう。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

ボタンフライのボタンは現行と変わらず。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

やはりフロントはV字縫製。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

コインポケット のカットはすり鉢状に。

で、よく見ると縫製が荒々しい。米国製っぽさと言うのか?悪くないぞ。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

長く取られた、返しの縫製。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

ポケット内の赤耳。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

抜き打ちの銅リベット。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

リベット裏は変わらず。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

ボタン裏は5115刻印。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

ボタンホールは黒色ステッチ。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

よく見ると、いろんな所の縫製が、若干不規則。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

インシームのロック。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

米国製を証明するアメリカ国旗の織りネーム。

『MADE IN USA』の表記あり。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

面白いのが、これ。

WHITE OAKの織りネームと、MADE IN USAの織りネームの間をよーく見ると…

なんと、白いチャコペンの跡が…

縫製のガイドとして描いたんでしょう。手作り感があって、リアル。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

このMADE IN THE USAのスモールe。

縫製糸の選択が秀逸。色の分け方、太さのチョイス。現行モデルとは明らかに違います。

特にこの横脇のクインチは、現行モデルより長く・太く・荒々しい縫製になっています。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

そんな縫製糸のセレクトのおかげで、全体的に表情豊かになっています。

後身頃のディテール

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

さて、ここからは後ろ側を見ていきましょう。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

まず、バックポケット。

若干、幅広の形状になっています。

そしてポケット上部と周りの縫製糸の色が変えられている、珍しい仕様。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

ちなみに、その上部はシングルステッチ。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

そして、ポケットの左右上側。

隠しリベットが入っている訳ではないのですが、リベットがあるかのようにポケットの内側に向けてミシンが走らされています。面白い。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

アーキュエイトは、変わらず。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

この2018年後期からビッグEに変更になったため、今後は見る機会が減るであろう、「スモールe」表記の赤タブ(ピスネーム)。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

裏側も。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

革パッチはツーホース…なのですが、なぜか簡略化されたこのイラストが採用されています。

このダサさはだめでしょう…。

501® MADE IN THE USA スモールeは全体的に素晴らしい出来なのですが、この点だけが残念。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

ただ、革の質は良いため、エイジングは期待できるかと。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

ベルトループも、現行モデルとは違います。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

いわゆる、中高仕様(真ん中が盛り上がっている)のベルトループ。

しかも、縫い付けのかんぬきがベルトループの幅をここまでハミ出しているのは珍しい。計算してこうしているのか、または米国製ゆえの、適当さが起因してこうなったのか…。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

ベルト帯のチェーンステッチは、太い番手の縫製糸が使われています。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

スレーキのスタンプも、ちょっと違う。

本作(501® MADE IN THE USA スモールeのリジットモデル)の価格は16,000円(税別)。

【まとめ】リーバイスがリーバイスたる、価値ある501® がここにある。

リーバイス501 2018 スモールe made in USA

現行の【501® MADE IN THE USA ビッグE】とは違い、随所にmade in USAの良さが見られる貴重なモデルがこの【501® MADE IN THE USA スモールe】。

数が少ないことは別として、単純に商品を見ても素直に「これなら欲しい」と思えるモデルでした。

何より、どれだけ技術のあるレプリカ系ブランドでも、「リーバイス・WHITE OAK・米国製」のトリプルコンボを超える説得力のある商品はそう作れません。

それが出来た、まさに最後のモデルがこの【501® MADE IN THE USA スモールe】でしょう。

希少性も含めて、マイサイズがあれば手にして損の無いモデルかなぁ、と。

 

しかし、このモデルで見せた米国製の面影が、なぜ2018年後期のMADE IN THE USA ビッグEでさらっと消えてしまったのか…謎が多すぎる。

 

ということで、明日は【501® MADE IN THE USA】の“ビッグE”と“スモールe”のディテールを徹底的に比較します。

↓スモールe、WHITE OAKのリジッドはもう、ほぼ在庫なし。

 

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本日もご一読、ありがとうございました。

 

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1 個のコメント

  • このジーンズの色落ちを見てみたいので色落ちを生地にして欲しいです。よろしくお願いします!

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    ABOUTこの記事をかいた人

    ジャパンデニムの魅力・アメカジの魅力にハマって20年。 ジーンズへの好奇心が日々増大し続ける40代、インディです。 このブログのおかげで、自分の長年の夢であった「最高のジーンズを作る」ことが実現できました。 今は、さらにモノづくりの魅力に変態的にのめりこんでしまい、 メーカーさんも企画しないような、マニアックなディテールのアイテムをマイペースにリリースしています。 このブログを通じて、日本の物づくりの素晴らしさ、そしてプロダクトのディテールの魅力を伝えていくと共に、 自分のオリジナルプロダクトを企画したいという同じような夢を持つ仲間たちに向けて、様々なノウハウをシェアしたいと思います。