知らなかった!オリジナルジーンズを作るための作業順序

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こんにちは、インディです。

日常生活の合間にAiiRO DENIM WORKSのオリジナルジーンズプロジェクト、どんどん進めていきたいと思います。
今日は、UNION GARMENTの吉田さんからアドバイス頂いた、ジーンズ企画のための順序を見ていきましょう。

<個人でオリジナルジーンズを企画する工程>

順序1)革パッチ、赤タブ(ピスネーム)の制作
順序2)デニム生地の選定
順序3)リベット、ボタンフライの副資材の制作
順序4)ジーンズのパターンの制作
順序5)サンプルの制作(必要に応じて、2ndサンプル、3rdサンプルを。)
ラスト)量産

目次

順序1)革パッチ、赤タブ(ピスネーム)の制作

これらはデザインを作り、革パッチの場合はそのデザインの版下を作り、パッチの場合は革の素材とそのプリントの色、ピスネームの場合は素材(レーヨン・ポリエステル)や織り方を検討した上でサンプルの作成ができるので、時間がかかるそうです。

サンプル時点でイメージと違う場合、当然修正の必要が出てきます。
その修正にまた時間がかかることが予想されるので、
ジーンズの詳細を詰める前に、まずはここから着手することにします。

個人であれば、まずはこれらを製作していただける工場を探す必要があります。
今回のプロジェクトではUNION GARMENTさんが工場をご紹介頂けますので
その点、私はラッキーですね。

あと、革パッチのデザインも、自分で制作出来なければまずはそこから発注する必要があります。私の場合はデザイナーの知人がいるので、その彼に依頼する予定です。

順序2)デニム生地の選定

ジーンズの色落ちを決める重要ファクターであるデニム生地の選定を行います。

これは生地屋さんから送料くらいでサンプルを取り寄せられるようです。
生地屋さんといえばコレクトさんが大手です。桃太郎ジーンズを作っているところですね。

コレクトさんは生地の商社という表現が正しく、色々な工場の生地を幅広く扱っておられます。結果、良い生地をお持ちなのです。

尚、デニム生地によって縮率(洗濯後の縮み加減)が変わります。
シルエットを決めてパターンを作る際には、そのデニムの縦横の縮率を計算に入れて
パターンを作ってもらう必要があるので、その前にどのデニムを使うのか、決めなければなりません。

もし、デニム生地もオリジナルで作りたい場合、順序が変わってきます。
糸(綿の種類や糸の撚り方、染め具合など)からオリジナルを企画するとやはり時間がかかりますので、ここが順序1になります。

とはいえ、オリジナルの生地=最低でも10反物=200本分に相当するデニムが最低ロットになるそうですから、個人でプロデュースするには在庫も金額もちょっと重いですね。

尚、糸からオリジナルで生地を作られるメーカーさんは全体の3割くらいとのことです。
多くの世にあるジーンズは、生地屋さんが企画した物を使っていますし、何より、日本の大手のデニム生地屋さんは数々の経験と眼力から、自信のある生地を取り扱っていますので、有り物を選ぶので問題はないでしょう。

順序3)リベット、ボタンフライなどの副資材の制作

通常、鉄製のボタンフライ、銅製のリベットがセルビッジデニムには使われています。
もし自身のブランドの刻印をそれらに入れたオリジナルを作る場合、そのデザインを起こし、工場と打ち合わせをして型を作り、サンプルチェックをする必要があるので時間がかかる作業になります。

前提として副資材の工場を探す必要がありますが、児島の縫製工場さんであればこれらの副資材の工場を良くご存知なので、縫製工場が決まれば合わせて相談するのが良いでしょう。

リベットやボタンフライは有り物を使う選択肢もあります。
副資材で有名なメーカーとしてはYKKモリトが主流なのですが、
カタログを見て必要数を発注する形ですので、コスト的にも時間的にも軽いです。

メーカーさんの中で、特に大戦モデルなどに使われている月桂樹ボタンもあり物ですし、オリジナルのコンセプト次第ではこれらの有り物を使うのも良いでしょう。

尚、良くセルビッジデニムに使われる「鉄ボタン」は
有り物としてはあまり流通していないようです。

鉄ボタンって、検針機(衣服を出荷する際に通す機械で、折れた針が商品に入ってないかを確認する目的)に反応してしまうので、大手メーカーさんは使わないのです。

なので、アメカジブランドさんの多くこだわりの「鉄ボタン」を型からオリジナルで作っているのですね。

順序4)ジーンズのパターンの制作

ここでようやく、ジーンズの形が見えてきそうです。
まず、パタンナーさんを見つけること。これはネットで検索するとジーンズのパターンを製作してくれるところが結構出てきます。縫製工場さんから紹介してくれることも可能かと思います。
発注先が決まれば、私たちのような個人の場合、イメージに近いジーンズをパタンナーさんに渡して、それをベースに、追加・修繕・改善したいポイントを落とし込んでパターンを制作いただくのが早いでしょう。
ここでは順序2で選んだデニム生地の縮率を計算に入れてパターンを起こしてもらいます。

順序5)サンプルの制作(必要に応じて、2ndサンプル、3rdサンプルを。)

まずは、サンプル〜量産をしてくれる縫製工場さんを探すところから始める必要があります。最近ではネットで検索できるようになりましたが、私の方でも知っている範囲でこちらで掲載しようと思います。

どの縫製工場にお願いするにしても、サンプル依頼の前に量産する際の最低ロット数や金額をお聞きしてお話を進めましょう。 サンプルだけ作って量産依頼しないのは縫製工場の方にとって非効率極まりないので、依頼をするなら最低ロット数の発注だけは必ずやり遂げる必要があります。

問題なければ、縫製工場に、革パッチ・ピスネーム、ボタンやリベットなどの副資材を渡します。
岡山の縫製工場さんであれば、順序2で決めたデニム生地のメーカーと商品番号をいえばサンプルに必要な分の生地を購入してくれます。
そして順序4で上がってきたパターンを渡し、サンプルを制作してもらいます。
その際に、縫製する糸の種類(素材・色・太さ)の指示も必要になります。
手書きで指示書を作るのもよし、直接縫製工場さんと打ち合わせするもよしです

ラスト)量産

サンプルを履き込んで見て、シルエットや縫製に調整が必要と思われれば縫製工場さんと再度打ち合わせをし、2ndサンプルに移ります。
サンプルで問題なければ、ここでようやく量産のGOとなります。

 

・・・
ざっと、こんな感じです。
私も、この順番に沿って、まずはピスネーム(赤タブ)から制作スタートしようと思います。

いかんせん、経験ゼロからのスタートです。
業界の人から見たら「それ違うだろ〜」ってなるかもしれません。
その場合、コメント欄でご指摘お願いします!

正しいノウハウ、そしてワクワクのデニム企画の工程を
どんどんここでシェアしていきますので。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

ジャパンデニムの魅力・アメカジの魅力にハマって20年。 ジーンズへの好奇心が日々増大し続ける40代、インディです。 このブログのおかげで、自分の長年の夢であった「最高のジーンズを作る」ことが実現できました。 今は、さらにモノづくりの魅力に変態的にのめりこんでしまい、 メーカーさんも企画しないような、マニアックなディテールのアイテムをマイペースにリリースしています。 このブログを通じて、日本の物づくりの素晴らしさ、そしてプロダクトのディテールの魅力を伝えていくと共に、 自分のオリジナルプロダクトを企画したいという同じような夢を持つ仲間たちに向けて、様々なノウハウをシェアしたいと思います。